オレの秘密の七日間 サンプル2
部屋を用意するという旦那の申し出を丁重にお断りして、ナルトは加賀屋の近くにある温泉旅館に宿を決めた。
流石に影ながら同行しているサスケまで泊めて貰うわけにはいかない。
それにこの町を選んだ目的の一つに温泉がある。
ここの温泉は疲労回復にとても良いらしい。
最近、働きづめだったのだから少しくらい良い思いをしたって罰は当たらないと思う。
それにナルトにはもう一つ目的があった。
案内された部屋は六畳に布団が二組敷いてあるだけと至ってシンプルだが、温泉旅館と言うだけあって風呂は中々のものである。
風流に岩で縁取られた露天風呂に俄然テンションが上がる。
「ひょー、気持ち良い」
旅の疲れを癒すように少し熱めの温泉に身を浸せば呆れたように漏らされる溜息が頭の上から降ってきた。
「何だよ」
「遊びに来てんじゃねえんだぞ」
そう言いつつサスケもナルトから少し距離をとって温泉に身を沈める。
湯が触れて白い肌がすぐさま赤く染まる様子にナルトは頬を赤らめた。
こんな風に二人でゆっくりと温泉に浸かるのは下忍の時以来だ。あの時はサクラも一緒でカカシのマスクの下を見ようと躍起になっていたっけ。昔はサスケの方が背が高くてそれが悔しかった。
「なあ、サスケ。もっとこっちに来いよ」
時間が遅いせいか湯殿には誰にいない。
やっと手に入れた二人きりの時間だ。
今は試験中だが、任務中ではない。
とにかく忍びとバレなくて、良いことをすれば良いのだ。
それ以外に行動は規制されていないのだから。
フンとサスケが顔を背ける。
つれない仕草だが、そんな所もサスケらしい。
向こうが来ないならこっちが行くまでだとナルトは距離を詰めた。
「なあ、サスケ」
後ろから抱きしめる。
ほんのり赤く染まった項に唇を落せば、ピクンと体が揺れた。
「てめえ…分かってんのか?」
今は試験中だぞ、と抗議の視線が向けられる。
だけど上気した肌に黒い瞳が揺れて、いつになく扇情的なサスケに欲望が高まっていく。
よく考えればここの所お互い任務で里を空けることが多く、最後にサスケに触れたのは一ヶ月以上前のことだ。
「書かなきゃ良いじゃん」
試験の記録はサスケの仕事だ。
サスケが書かなければ旅先でイチャついてもバレることはない。
甘く囁くようにそう言って、耳朶に舌を這わせれば敏感な体が心地よい反応を返してくれる。
「馬鹿や…ろ……」
こんなことがしたくて呉服問屋を住み込みで警護すると話を断ったのか?と責めるように見つめられ、ナルトは柔らかな唇を強引に重ね合わせた。