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CHANGE
02.
目の前に突然現れた男に不覚にもサスケは腰を抜かしてしまった。
金色の髪、青い瞳。
その顔は確かに見覚えがある。
だがその男には全く覚えはなかったし、男が現れたと同時にナルトの姿が消えたのはどういうことだ?
「お前、誰だ」
低い声で問いかければ、男は苦笑いを浮かべた。
「誰ってことはないだろ」
そう言って困ったようにポリポリと鼻の頭を掻く。
(この仕草もあいつそっくりだが……)
「ナルトはどうした?」
サスケの問いかけに男は目を丸くした。
「俺、ナルトだけど」
「はっ?」
「だから俺、10年後のナルトだってばよ」
今度はサスケが眼を丸くする。
(頭がおかしいのか?この男?)
確かにナルトに似てはいる。だがナルトの背は昔に比べれば伸びたとはいえ、これほどではないと自分より頭一つ大きな男を見て思う。それに肩幅だって胸だってこんなにがっちりはしていない。
ナルトのはずはないと思った瞬間、目の前に自来也が現れた。
「おおー!大成功じゃな」
嬉しそうなエロ仙人に自称ナルトがニッと笑みを浮かべる。
「エロ仙人!久しぶりだってばよ!」
「しかし、本当に10年後から来るとはな〜ナルトでかくなったな」
「まあな。もう俺ってばサスケより5pも身長高くなったからな。こっちのサスケは可愛いってばよ」
そう言ったが早いか……一人状況の分からないサスケがハッと気づくとナルトの腕に包まれていた。
広い胸に顔を押し付けられる。
(は、早い)
ナルトの移動速度が速すぎて全くついていけなかった。
(こんな……)
信じられない思いで見上げる。
これが敵だったら確実に自分はやられていた。
いくら何でも早すぎる。
(こいつ)
おそらく今まで会った忍びの中で最速だ……と逞しい腕に抱きしめられながらサスケは思った。
「10年バズーカ?」
「そうなんじゃ。すごいじゃろ」
とりあえず目の前の仙人を締め上げてサスケは状況を把握することにした。
まとわりついてくる自称ナルトにも頭に拳骨で一撃食らわせて、自来也の胸倉を締め上げる。
「ひでえよ。サスケ」
情けない声を上げるコイツは無視だ。
自来也の説明によればこの銃器は特殊なもので撃たれた相手と10年後の相手とをチェンジできるという世にも珍しい珍品らしい。
で、何故そんなものを自来也が持っているのかという説明にサスケは頭を抱えた。
「良いもんが書けそうじゃ」
人をネタにするな!とブチ殺してやりたい衝動に駆られたが、サスケは必死に理性をかき集めた。
こいつを殺しても何もならない。
「で、小さい方のナルトは戻ってくるんだな」
この時代のナルトはまだサスケより背が低い。合えて「小さい」と言うとナルトが「気にしてたんだ…」と呟いた。ギロリとサスケが睨みつけるとナルトは苦笑いを浮かべる。
(こんなにでかくなりやがって……)
正直、サスケは面白くなかった。
背なんて今のサスケからすると15pは高いし、肩幅も胸板の厚みも全く適わない。
少なくとも今のナルトとはそう変わらない……いや、背はまだ自分の方が5センチは高い。それをいつもナルトは悔しがっていたが……。
負ける日がいつかくるのだと思うと腹ただしい。しかもこんなに大差をつけて見下ろされる日がくるとは全く思っていなかった。
「へへへ。サスケ可愛いってばよ」
ナルトがニッと口の端をあげる。
そんなナルトにサスケは頬を赤らめてプイッと顔を背けた。
「しかし、その話だと。そろそろ帰ってこなきゃおかしくないか」
自来也の話では5分ということだったが、あれこれ説明している間に5分なんてとっくに過ぎたような気がする。
「そういえば、そうだのう。故障しておったのかのう?」
無責任に首を傾ける仙人にサスケは殺意を覚えた。
「あ、それだったら大丈夫だってばよ」
しかし当の本人はあっけらんとしたもので――――――。
「二日くらい帰んなかったことあるってばよ」
どうやら十年間の間に幾度となくこれを使われたらしい。
「こうして戻る方は初めてだけどな」
これまでの経験があるからか、ナルトは不安どころか期待いっぱいの顔でそう言った。
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